自分で作り出したお金には種があるのでいつか芽が出て花が咲きます。失った時間の代償にもらったお金には種がないので雨と一緒に流れて消えてしまいます。
疾走する四季にやられてしまいそうだ。
太陽を信じている人はブレない。
いつも窓の外を眺めていた老人は、ある時からもっぱら天井を凝視するようになった。空の色は、いつも何かの終わりを告げるようで、天井の白は何かの始まりを予感させたからだ。
この悲しみに浸る喜びは たいへん個人的なものです。
部屋に帰ってソファに腰をおろすと、髪にからみついていた枯葉がはらりと落ちるみたいにこんなことを思った。「あなたのことが大好き。ぜったいに何があっても。」
水槽の中の魚とは出会っているのだろうか、それとも出会っていないのだろうか。
こんなに疲れた夜も ペンを持つと あなたのところに戻れます。
マシューさんは「プラサードなんて言葉は、久しぶりに聞いたよ」と言いながら、目の前に浮かんだその言葉をいろんな方向から眺めてるみたいにして4通りの嬉しい顔をした。マシューさんは本当に嬉しかったのだ。
そのホテルのおかみさんはとても意地悪で、とくに女性のゲストへの対応はひどかった。彼女が庭のベンチで1人、腕を組んで座っているのを見たことがある。わたしはとても疲れた時には、なぜだか彼女を真似て腕を組んで座ってみる。
ひとのなかにいるなぁ。ほんとうに、ひとのなかにいるなぁ。と思いながらうたた寝。